世界に誇る成羽の植物化石コレクション
成羽地域からは、三畳紀後期の植物の化石が産出します。
三畳紀末の2億3000万年前、成羽地域はユーラシア大陸の東縁に位置し、当時そこには巨大な森が発達し、多種多様な植物が生息していました。シダ、トクサ、ソテツ、イチョウなどが生い茂る様子は、現代の森とは全く異なる風景だったはずです。
その後森の植物たちは、日本最古の森林の植物化石として保存され、現在、成羽地域から110種あまりが発見されています。特筆すべきは、その1/3以上にあたる約40種が新種であることです。ナリワエンシス、ナリウェンシスなど、成羽にちなんだ名前がつけられた化石もあります。これほど新種化石が多産する地域は世界でも大変珍しく、「NARIWA Flora(成羽フローラ)」として世界に広く知られています。成羽の植物化石は他に類をみない、貴重な化石群なのです。